2025年11月21日（金）、東京・大手町の「3×3 Lab Future」にて
のと100 MEET UP！vol.4-1 を開催しました。

当日は、企業関係者や一次産業に関心を持つ方など、40名を超える皆さまにご参加いただき、 能登の農業・水産業の今とこれからを考える熱い夜となりました！

■ オープニング

イベントのはじめには、のと100プロジェクト実行委員会の小山基からご挨拶。
能登半島地震を経て、改めて「能登と他地域の方との関わりしろを広げること」の大切さが語られました。

■ 山口水産インタビュー映像＆メッセージ

本編の最初は、牡蠣養殖を営む山口水産（七尾市中島町）の山口翔太さん・敦子さんご夫妻のご紹介。牡蠣の生産の繁忙期のため、今回は動画での登壇となりました。

インタビュー映像、さらに現地から届いたビデオメッセージを上映し

• 冬に需要が集中する牡蠣だが、実は春が一番質が良い。“春牡蠣”の需要を伸ばしたい
• 震災の影響で剥き牡蠣を生産する職人さんが減った今、特に殻付きの牡蠣の売上を伸ばしたく、販売先を探している
• 山口水産のブランディングのため、プロボ能登を通じてWebサイトのライティングをしてくれる人を募集したい

といった課題を語っていただきました。

また、「春牡蠣」のPRのため、来年の春に東京でのイベントを計画中という告知もありました！

当日放映したインタビュー映像はこちら▼
https://youtu.be/PO2DpJYMQ24

■ 能登新鮮組トークセッション

後半は、若手農業者グループ能登新鮮組の 大森幸太郎さん（FLAGSHIP FARM 代表）と松田友也さん（中島アグリサービス）の課題について考えるトークセッション。
モデレーターは七尾市地域おこし協力隊の酒井可奈子さんが務めました。

スライドでは、能登新鮮組の活動や農業の現状を詳しく紹介。
現在10戸以上の農家が参加し、年間約60品種の野菜を栽培していること、それぞれが異なる経営形態を持ちながら、地域全体で農業を支えていることが語られました。

また、能登地域の特徴として「冬が長く、日照時間が短い」「三方を海に囲まれた厳しい環境」がある一方で、 その自然条件が濃厚で旨みのある野菜を育てる力になっていることも紹介されました。
大森さんは「牡蠣の殻を田畑に撒くことでミネラル豊富な土壌をつくり、それが再び海に還るという“森と海の循環”が能登の農業の本質」と語りました。

■ 農業の現場で抱える課題

能登新鮮組が今直面している課題としては、

• 大規模化＝機械化による効率化の必要性
  →コストを抑えて機械の導入ができる仕組みが求められる
• 耕作放棄地の引き継ぎコストの高さと担い手不足
  →“耕作放棄地”はすぐに耕作を始められないほど荒れていることがある／既存の引き継ぎシステムのアップデートが求められる
• 新規就農者の住宅・生活環境の課題
  →震災の影響もあり貸し出せる住宅がない

 などが挙げられました。

特に「大型トラクターや野菜ハーベスターの導入による省力化」が重要とされ、限られた人手・資金で生産を続けるために、機械化や外部人材との連携が不可欠であると強調されました。

また、農地の引き継ぎについて「農地を預かる身としては、農地を譲る方が“どう使ってほしいと思っているのか”まで知りたいが、現行の仕組みではそれを知るための手段がない」という現状を共有し、仕組みの改善やコーディネートの必要性が語られました。

■ 企業×能登の共創事例紹介

後半には、すでに能登の生産者と協働を進めている
LINEヤフー株式会社 安田健志さんとイオン株式会社 齊藤伸之さんが登壇。

安田さんからは「デジタルの力で“能登の今”を正しく伝え、販路やファンを広げたい」というお話、 齊藤さんからは「地域に寄り添う“なりわい支援”を、グループ全体のネットワークで支えていく」という取り組みが紹介されました。

トークの最後には、4者による「これからどんな共創ができそうか」についてディスカッションが行われました。

■ “新鮮”な野菜を堪能する懇親会

トーク後は、能登のお酒やお料理を楽しむ懇親会へ！
フードには、能登新鮮組がポケットマルシェで販売する 【能登復興支援！】冬の能登からお届け♪やさしい野菜セット（7種） を使ったメニューが登場。

参加者のテーブルからは「この野菜、甘い！」「こんなに香りが強いんですね」と驚きの声も。 会場には笑顔と能登の味を楽しむ温かな空気が広がりました。

野菜セットのお求めはこちらから！ 【能登復興支援！】冬の能登からお届け♪やさしい野菜セット（7種） https://poke-m.com/products/415546?list=ProducerLatestProducts

■ 次回は能登で！

今回のテーマ「能登の農家と牡蠣漁師の課題解決のために、私は何ができるか？」
この問いを胸に、次回は現地・能登でのフィールドツアー「のと100 MEET UP！vol.4-2」を2026年1月18日（日）に開催予定です。

実際の生産現場を訪ね、地域の人と一緒に考え、行動する——
そんな“関わりしろ”を広げる一日を、どうぞお楽しみに！

のと物語ツアー【のと100MEET UP！vol.4-2】「冬の能登のテロワールを味わう旅～能登かき＆能登野菜編」 開催日：2026年1月18日（日）8:00集合、14:30解散（予定）※朝からのプログラムにつき、前泊が必要です ツアー内容：・能登新鮮組の畑と陸から牡蠣棚を見学・生産者とのディスカッション・交流会・プリプリ！鮮度抜群の能登かきと冬野菜の炭火焼ランチ お申込み：https://notomonogatari03.peatix.com/